詩を書きます

KINLEで本出しました

原稿用紙120枚ほどの中編小説をKINDLEより自費出版しました。よろしくお願いします

脆い絆

貴方は私の両頬を包み
余裕めいた微笑を浮べて現実から連れ出す


その腕に抱かれて眠りに落ちていく
傷つくことを恐れ身構える癖は溶けて
この身を委ねるのを永遠に願う


どうか何も話さないで
夜が連れてくる過去の物語など聞きたくない


ぽつり漏らす言葉は癒えない傷の羅列


わかって欲しいと貴方が求めだす この胸が痛む


夜の底で救いを求め とめどなく語られる物語は耳をすり抜けて
私でなくてもかまわない それでも離れられなくて
そのぬくもり その声 その気配
貴方しかいない私をもっとたぐりよせて


脆い絆が壊れないように

プライド

行って
友達に格下げして繋ぎとめようなんて許さない
私のプライドは恋より尊い


行かないで
その気配さえ感じられなくなるなんて
すがりたい気持ちを必死に隠してる


私を愛してないのは知ってるわ
そんなのはお互い様
互いに過去の傷を癒したいだけ
孤独から逃れたい二人


信じあうにはすでに傷を負い過ぎてる
擦れてしまった二人は空しく誰かを信じようと
一縷の希望を抱く 空を掴むように