脆い絆
貴方は私の両頬を包み
余裕めいた微笑を浮べて現実から連れ出す
その腕に抱かれて眠りに落ちていく
傷つくことを恐れ身構える癖は溶けて
この身を委ねるのを永遠に願う
どうか何も話さないで
夜が連れてくる過去の物語など聞きたくない
ぽつり漏らす言葉は癒えない傷の羅列
わかって欲しいと貴方が求めだす この胸が痛む
夜の底で救いを求め とめどなく語られる物語は耳をすり抜けて
私でなくてもかまわない それでも離れられなくて
そのぬくもり その声 その気配
貴方しかいない私をもっとたぐりよせて
脆い絆が壊れないように
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