詩を書きます

脆い絆

貴方は私の両頬を包み
余裕めいた微笑を浮べて現実から連れ出す


その腕に抱かれて眠りに落ちていく
傷つくことを恐れ身構える癖は溶けて
この身を委ねるのを永遠に願う


どうか何も話さないで
夜が連れてくる過去の物語など聞きたくない


ぽつり漏らす言葉は癒えない傷の羅列


わかって欲しいと貴方が求めだす この胸が痛む


夜の底で救いを求め とめどなく語られる物語は耳をすり抜けて
私でなくてもかまわない それでも離れられなくて
そのぬくもり その声 その気配
貴方しかいない私をもっとたぐりよせて


脆い絆が壊れないように