詩を書きます

花びら

「美しい人には美しいものを」
たくさんの花で 彩られたその顔
死の腐臭漂って あなたを損なう前に
白い服が 業も罪も包み消していくよ


唇はうっすらと 微笑んでいるよう


校歌の斉唱に胸がちぎれる
踵をかえしてこの場を去る もう見ていられないから
あなたを


遠い遠い昔を思う 来世でお話しましょう
華やかに輝くその笑顔で
はるか彼方の出来事 あなたを殺した天災
何もなかったように美しい眠り顔

The foolish truth is exposed

あなたの手慣れた優しさと失望の物語に
背伸びして大人の女のふりをする私は
簡単に落とされて
コントロールされていく


痩せこけた体求められる陶酔に
なにが目当てか疑いもせずなついてしまう
俺が好きなら
尽くせという本音受け入れ


愛だの恋だのくだらない
強がりが砕け散る
自分を大切にすることも忘れて


The foolish truth is exposed、
逃げられもせず
The foolish truth is exposed、
堕落さえ快感に

口紅

綺麗になりたい願いを込めて
さす口紅の赤が鏡に映る
毒々しく光るその色に
ついていけない貌は暗く


鏡の傍見つめてるあなた
ティッシュで口を拭う私をふっと笑う


滑稽でしょう
あなたの代わり探して
他の誰かを探して化粧する
自分からは
振らないと残酷な優しさ
いっそ出会わなければ


普通より綺麗だよと
付き合う以前の男が言う
唇は可憐なピンクに染めて
自分を隠すように着た可愛い服


夜が来る誘われるまま
クラブディスコ 下手くそな踊り


あなたにさえ
出会わなければ
女として傷つくこともなかった
手慣れた
そのあしらいやり口に
自分を見失うこともなかった


何も考えられなくなるほどの
光と音の洪水のなか あなたを思うよ


あの日
捨て犬のように飢えていなければ
冷たくあなたが私を拾わなければ
私が
溺れるまいとあなたにしがみつかなかったら
こんなにまた傷を負うことはなかったの?