詩を書きます

プライドが服を着て寂しさに震えてる

プライドがひとひら、あしもとに舞い落ちた。
思わずかかんで拾い集めようとする私に、
男は「いいじゃん」と言う。
「月美ちゃん最近、感情表現が豊かになったやん。
 本読むのなんかやめてさ、好きな男のことでも考えてろよ」
軽蔑の冷笑を口の中に隠す。この男は金目当てに私を狙っているホストだ。
この男は私のプライドを貶める。早く切り捨てなければいけない。
寂しいという感情に飲み込まれてしまう前に

obvious ending

Do not say anything
諭すように私の落ち度を言い聞かせる
ずるい人と涙を流しても
I fall silent at your smile
その目の奥に
映るものは
引き留める術はなくただ見つめてる
夏の終わり突然の別れ途方に暮れる
頭を過る罵倒語が
空しく過る
潰れそうな胸 obvious ending
注がれる視線は優しくて冷たい
様子を伺いながら
obvious ending よくある話
その声は穏やかに私を蹴って
obvious ending

欲望

堕ちていく もがきながら
女達を狂わせて
睡眠薬を飴玉のように
悪夢を見ないように
夜の底 疲れ切って
犯した罰と罪を
夢から逃れ朝に我に返る
一度きりの人生
いつ死んでも一緒
成功を夢見入る
犠牲の女達の愛まで欲しながら
欲望の底なし沼
何もかもを欲しがり手を伸ばす