詩を書きます

出会い

眠り続けた部屋を
ある心の晴れた日に抜け出して
仕事を探し
出会ってしまう
また 素敵な人に


きっと素敵な人は世界のあちこちにいるのだ
この薄暗いちっぽけな繭の中私が気がつかないだけで
心はときめく 外に出ようとする
そしてふらりと入った洗面所の鏡に映る私の貌を見る
額の皺に
弛んだ二重瞼に
垂れた目じりに
マスクでは隠しようのない 老い


久しぶりに会った素敵な人にときめいていた愚かさに惨めさを覚える
もう若くはない私
けれどきっと恋心は歳をとっても
死ぬまでこの心にまとわりつくのだ
顔を上げて 世界の明るい部分を見ようとする限り
出会ってしまう
素敵な人に